こころの案内人のブログ

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助けてと言えないあなたへ(2)~言えるスキルを持とう~

ひとりで問題を抱え込むと、より深刻な事態に陥ることも少なくありません。しかし、助けを求めることはなかなか難しいのです。助けてと言えない理由について、前回のブログ記事では人の持つ性質や考え方と人を取り巻く環境の2つの側面から考えてきました。

今回はそれらの理由を踏まえ、どのようにしたらうまく「助けてほしい」と伝えることができるのか考えていきます。

 

「迷惑をかけずに自分で何とかしたい」と思うあなたへ

 

1.助けを求めることは、信頼の表れと捉えよう

あなたは、誰かに助けを求められ援助してあげたことはありますか? 
その時、どのような気持ちだったか思い出してみて下さい。おそらく、迷惑とは思わなかったのではないでしょうか。むしろ、援助した後には良い気分になっていたかも知れませんね。

信頼していない人に助けは求めないものです。「あなたを信頼してお願いしたい」と伝えれば、助けを求めることも認められるのではないでしょうか。

 

2.助けてくれる人に配慮することで、気持ちのバランスを取ろう

 助けを求めることができても、どうしても「申し訳ない」という気持ちが膨らみ気持ちが落ち込んでしまう場合、すべてを相手に任せてしまうのではなく、自分でできそうな部分は自分でやるようにしてみましょう。

何ができるのかが分からない場合は、率直に相手に尋ね、自分が関わる部分を増やしてみてください。直接課題を解決する作業ではなくても、相手が取り組みやすいような配慮でも良いと思います。

100%相手に任せっきりにするのではなく、たとえその一部でも自分も解決に向けて努力していると思えば気持ちも楽になるのではないでしょうか。  

 

自分の弱みを見せたくないと思うあなたへ

 

1.助けを求める行動が解決をもたらすと考えよう

助けを求めるというと、自分の弱点を相手に見せるということが真っ先に頭に浮かび、「恥ずかしい」という気持ちになってしまう人も多いことと思います。
しかし、見方を変えてみると、その恥ずかしさを乗り越えて助けを求めることは、問題解決のための第一歩をあなた自身が踏み出したとも言えるのです。

つまり、あなた自身が、問題を解決するための「行動を起こした」ということ。
少しも恥じることはないのです。

    

2.助けを求め解決することを一つのプロジェクトと考えよう

企業に勤務されている方の中には、何かしらのプロジェクトに参加された方もいらっしゃると思います。
プロジェクトは、ある成果を出すために、プロジェクトリーダーのもとで各メンバーがそれぞれの役割を果たしていくものです。

あなたが、あなた自身の問題解決を目標とするプロジェクトリーダーだと想像してみて下さい。

「このまま問題を放置していたらどうなるだろうか。」
「一人で解決しようとしたら、どのようなことになるだろうか。」
「助けを求めるとしたら、誰に相談しようか。」
「相談する時には、何をどのように伝えたら良いだろうか。」

プロジェクトリーダーはさまざまなことを考え判断し、実行していかなければなりません。もし、自分一人では十分に解決できないと判断したら・・・。誰かに助けを求めることを判断しますよね。
次には誰にどのように相談すれば、相手が快く引き受けてくれ解決に向かうか考えることになります。

このように筋道を立てて考えてみると、「恥ずかしい」「弱みを見せたくない」という気持ちも薄れるの
ではないでしょうか。

      

助けを求める時のポイント

1.素直にわかりやすく伝えよう

相談する際には、助けてほしい内容を相手に素直にわかりやすく伝えることがポイントです。  恥ずかしいと、ついつい極端に小声になったりあいまいな表現になったりしがちですが、 それでは相手に伝わらないだけでなく、印象も良くありません。 また、弱みを見せたくない気持ちが働くと、言い訳がましくなることもあります。 これも相談を受ける方としては、良い印象は持ちません。

 相談する前に内容を整理し相手に伝える準備をしておきましょう。

 

2.相手のことを尊重しよう

相談する際には、相談する相手の状況に配慮することがポイントです。
相手の状況とは、相談する時間や場所、相手の健康状態も含む相手の都合ということです。 緊急を要す
る場合は別ですが、これらの状況に配慮することでお互いの信頼関係を崩さず、十分な援助を得られる可
能も高まります。 

3.相手を信頼し、感謝の言葉を伝えよう

そもそも信頼していない相手に相談はしないとは思いますが、助けを求めるときには 相手のことを信頼
しましょう。その気持ちは必ず相手にも伝わります。真剣に相談すれば 相手もより真剣に援助しようと
する気持ちになるはずです。

また、相手に対する感謝の気持ちを忘れず、伝えることもポイントです。 言葉や表情で示すことはもちろんですが、 上述のように、すべてを任せっきりにする のではなく、できる範囲で自分も問題解決にかかわることで感謝の気持ちも伝わります。

 

最後に

私たちは、どうしても助けを求めることを躊躇し問題を一人で抱え込みがちです。そうすると、問題が解
決しないばかりか大きなストレスにもつながり、さまざまな悪い状況を生み出しかねません。

助けを求め誰かに相談することは、生きていく上での大切な「スキル」です。 このブログを読んでくださっている皆様がこのスキルを身につけ、人と人とのつながりを感じながら過ごしていかれることを願っております。

井上伸郎

井上伸郎

カウンセリングルーム「こころの案内人」代表。 民間教育企業に20年以上勤務し、教室責任者、エリアマネージャー、教務コンテンツ開発、社員研修、内部監査等を担当。うつ病・適応障害の克服やキャリアショックの体験から、働く方々の支援の必要性を痛感しカウンセラーを目指す。2015年にこころの案内人を開業。

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