こころの案内人のブログ

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カウンセリング・コンサル・コーチング 違いって何だろう?

 フィットネスクラブでメニューを作ってもらうのもカウンセリング、化粧品の販売でもカウンセリング、学習塾の入塾相談もカウンセリング。今や、カウンセリングという言葉は至る所に溢れています。「相談すること=カウンセリング」のように使われていますが、本来のカウンセリングとはどういうものなのでしょうか?「相談」「コンサルティング」「コーチング」と比較し、問題志向型と解決志向型カウンセリングの違いと共通点を考えていきます。
 

カウンセリングと相談・コンサル・コーチングの比較  

1.友人などへの「相談」との比較

 

 「カウンセリング」と「相談」には共通したところもあります。例えば、相談相手に「自分の気持ちをわかってもらえた!」と感じた時には、嬉しくなったりスッとしたりしますよね。このように、胸の中に溜まっていたことを吐き出すことによって安堵感を得られることを「カタルシス効果」と言いますが、これは、カウンセリングでも相談でも得られることがあります

 一方で、友人の経験や価値観からアドバイスを受けることはありませんか? 「私も、こんなことがあった」とか、「私だったら、こうするな」といった助言です。参考になる場合もありますが、自分の価値観に合わないと余計に悩むこともあるかもしれません。また、自分の考えを否定されたり、決めつけるようにアドバイスをされたりすると嫌な気分になりますよね。良かれと思ってアドバイスをしているのでしょうが、何か押し付けられたような気がして素直に聞くことができなくなるものです。

 カウンセラーは、原則的に一方的なアドバイスを与えることはしません。相談者(クライエント)の考えや気持ちを尊重しながら、相談者が自ら解決策を探し出せるようにさまざまな方法で援助していきます。
 また、カウンセリングは、普段の生活から離れた「枠組み」の中で行われます。この「枠組み」とは「場所・時間・料金」のことで、実は重要な要素です。この枠組みの中で相談者は自由であり守られています。相談者は、この時間枠において何を話すのかは自由ですし、カウンセラーには守秘義務があるので、どのようなことを話しても本人の許可なく外部に漏れることは無く守られているのです。

 

2.「コンサルティング」との比較

 コンサルティングでは、相談者の希望を叶えるために、相談者の希望を阻害している問題点が何なのかを探っていきます。問題点が分からないのに、いろいろな施策を行っても効果が出ないからです。この問題点を探る作業は、通常、相談者側とコンサルタント側の協同作業になります。相談者と相談を受ける側が協同で行うという点は、カウンセリングと共通しています。この共同作業はコンサルタント側からのヒアリングが中心で、相談者はそれに対して回答したり資料を提供したりしていきます。どちらかというとコンサルタント側の主導で行われていきますので、このアプローチの仕方やマインドは、カウンセリングと異なる部分もあります。

 カウンセリングとの最も大きな相違点は、問題点が明らかになったあとにコンサルタント側が解決策を提示する点です。ですから、一般的に行われている「相談」の多くがコンサルティングと言えるでしょう。
 

3.「コーチング」との比較

 「カウンセリングはマイナスからゼロの状態に持って行くもの。コーチングはゼロからプラスに持って行くもの。」という説明をよく見かけますが、この説明は不親切であると筆者は思っています。この説明は、カウンセリングを受ける人は抑うつなどの病的な状態である人や精神的に苦しい状態にある人で、コーチングを受ける人は健康で目標達成を目的とする人、ということを前提としています。確かに、精神的に苦しく心身が弱っている人に対してコーチングのアプローチを行うことは避けなければなりません。そのような人に対しては、カウンセリングによってマイナスの状態から抜け出すことが必要です。

 しかしながら「カウンセリングはゼロの状態まで」という認識は誤りだと筆者は考えます。この考えは、「カウンセリングは過去に焦点を当てるもの。コーチングは未来に焦点を当てるもの。」という前提が、さらに加わっています。確かに、カウンセリングの方法によっては過去に焦点を当てて原因を探るものもありますが、それだけがカウンセリングではありません。「こころの案内人」で行っている「解決志向型カウンセリング」は、コーチングと同様に未来に焦点をあてるものです。

 カウンセリングとコーチングは、それぞれのアプローチ方法に違いはあるものの、どちらも未来に向けた「目標達成」が可能な方法ではないでしょうか。相談者の心身の状況やカウンセリング・コーチング双方の得意分野を考慮し、どちらを選択すればよいかを判断していただければと思います。

 

 カウンセリングとは何か

 

1.カウンセリングの中心にある考え方 

 カウンセリングでは、カウンセラーの経験や価値観によるアドバイスは行いません。あくまで、解決策を見つけるのは相談者です。しかしそれは、解決策が見つけられずに悩んでいる相談者に対して、「自分で考えて下さい」と突き放すことではないのです。
  カウンセラーは、相談者の話をしっかりと聴き、相談者の気持ちをしっかりと受け止めます。その上で、相談者が自ら問題点や自分自身のことを深く探究していき、解決策を見つけられるよう傾聴等の技法を使って援助していきます。

 悩みを早く解決したいがゆえに、「答え」を求めたくなる気持ちは大変よく分かります。しかし、与えてもらった答えやアドバイスは、他人の物差しで考え出されたものです。アドバイスをもらうことで一時的に苦しみが緩和されることもありますが、それが本当の解決策になるとは限りません。自分自身で解決策を探し出すことこそが、本当の解決に結びつくのではないでしょうか。その過程において常に伴走し援助するのがカウンセラーであり、援助する行為が「カウンセリング」なのです。
 

2.問題志向型と解決志向型

 カウンセリングの中には、相談者の悩みの原因を探ることに力点を置く「問題志向型」のカウンセリングもあります。原因を特定し対処するという方法です。原因のほとんどは過去にありますので、カウンセリングは過去に焦点を置くと言われる所以はここにあると言えるでしょう。一方、「こころの案内人」で主に行っているのは、問題よりも解決に焦点を当てる「解決志向型」のカウンセリングです。

 どちらのカウンセリングにも共通していることは、相談者の力を信じるという考え方です。悩みや問題を解決する主役は相談者自身。相談者の気持ちを常に受け止めながら一緒に解決に向かって歩んでいくという姿勢は、どのカウンセリング方法にも共通したものと言えます。

 

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