こころの案内人のブログ

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「目標」に押しつぶされず、上手に付き合い取り組む方法

 新年を迎え、気持ちも新たに目標を立てている方も多いのではないでしょうか。目標は、行動のエネルギー源となり人生に張り合いをもたらすものです。一方で、目標への向き合い方を誤るとストレスとなり、心身を疲弊させる可能性があります。カウンセリングのご相談者でも、「なかなか目標に到達できない」「なかなか自分が変われない」ということでご自分を責める方がいらっしゃいます。今回は、目標と上手に付き合いながら取り組んでいく方法について考えていきます。

【目次】

◆1.目標について考えてみよう
1)仕事上の目標
2)目標は持たなくてもいい?

◆2.目標とうまく付き合うために
1)仕事上の目標では
2)解決志向の「3つのルール」を使ってみる

◆3.まとめ

目標について考えてみよう

私たちが生活の中で立てる目標には大きく2つあります。一つは仕事上の目標、もう一つはプライベートの目標です。

1.仕事上の目標


 会社等の組織に属している方々の場合、仕事の目標の多くは会社の目標をブレイクダウンしたものであり、会社の目標を無視した(自分の)仕事の目標はあり得ません。この場合、会社が期待している自分の役割を理解し、自分ごととして目標を設定することがポイントとなります。ポイントというのは、目標達成に向かうモチベーションを上げられるかどうかという意味です。

 一方で、達成可能性が低い非常に高い目標を要求されることがありますが、逆に「モチベーションが下がる」「目標が大きなストレスとなる」場合があります。なぜそのような高い目標なのか、上司に確認した上で受け止めていく必要があります。納得がいかない説明であったり、高い目標が続いてストレスになったりするようであれば、何かしらの対処を考える必要があるでしょう。会社側が示した目標は必達目標なのだからモチベーションは関係ないという姿勢の上司もいるようですが、理屈は分かっても感情が付いていけなくなるからです。自分が置かれている諸状況によっては難しいかもしれませんが、自分の気持ちを抑えつけないことが大切です。

2.目標は持たなくてもいい?

 
 
 仕事の目標とは異なり、プライベートの目標は自由に設定することができます。ですから「~すべき」というよりは「~したい」という、本当に自分のやりたいことを目標にすることをお勧めします。「1年の振り返り方のいろいろ」という記事でも触れましたが、毎年目標に挙げながら達成できないものの中には「本当にやりたいことではないこと」が含まれている可能性があるからです。
 では、なぜ本当はやりたくないことを目標にしてしまうのでしょうか? それは「~すべき」という考えに縛られているからです。その「~すべき」という考えは、他人との比較から生まれてきます。プライベートの目標は「あなたのもの」であり、あなたの人生を豊かにするものであってほしいと思います。

 また、「目標を持たなければいけない」という考えにも縛られる必要はありません。これもまた「~すべき」という考えであるからです。目標は人生に張り合いをもたらすものではありますが、「何も浮かばない」「今は目標を考えられない」という方もいらっしゃいます。それは、怠けているからではなく、目標を欲っしないほど心身が疲弊している状況、あるいは、やりたいことはあるけれど目標としてうまく組み立てられない状況にあるからです。
 目標に目を向けることができない状況であるならば、そのエネルギーが満ちるよう心身を休ませることが先決です。やりたいことはあるというのなら、そのことを見つめ具体的な目標へと整理していきましょう。どちらの場合も、ご自分の気持ちを大切にし、ご自分のペースで進めていただければと思います。
  

2.目標とうまく付き合うために

1.仕事上の目標では

 
 
 仕事上での目標は、会社側から与えられたものでも自分が設定したものでも、言うまでもなく達成しなければなりません。そのために、一人ひとりが全力を尽くすこともまた、言うまでもないことです。ここで大切なことは、全力を尽くしながらもすべて一人で抱え込まないということです。上司や同僚に助けやアドバイスを求めて構わないのです。まじめな方ほど目標達成に邁進する一方、他人に迷惑をかけてはいけないという気持ちが強い傾向があります。また、完璧を期するタイプの方は、他人に助けを求めることを良しとしない傾向があります。しかし、その傾向が自分を苦しめることもあるのです。
 これから年度末にかけては、よりシビアに目標達成が求められるでしょう。もし、状況が厳しいようなら、手遅れにならないよう早めに相談することをお勧めします。

 また、管理職の方々には、部下が相談しやすいような環境作りをお願いしたいと思います。部下の一人ひとりを良く見てください。お分かりと思いますが、良く見るというのは部下の成果だけでなく、部下そのものの様子を良く見るということです。管理職の中には、目標達成が厳しくなるとチーム全体を追い込んで成果を上げようとする方がいらっしゃいます。追い込まれることをプラスに捉えやる気を増す部下もいる一方、相談したくてもできなような状況の部下にとっては、マイナスの効果が現れる可能性があります。部下は一人ひとり違うということを認識しながら、部下の力を最大限に引き出せるよう配慮していただくことを願っています。

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2.解決志向の「3つのルール」を使ってみる



 目標に向けて歩みを進めていく過程で、うまくいかずに壁にぶつかることもあるかと思います。そのような時、あなたならどうしますか? このような時に活用できるのが、筆者が行っている解決志向のカウンセリングの「3つのルール」です。

【解決志向の3つのルール】

  • ルール1.もしうまくいっているのなら、変えようとしない
  • ルール2.もし一度うまくいったのなら、もう一度試してみる
  • ルール3.もしうまくいかないのなら、何か違ったことをする

 うまくいかずに壁にぶつかった状況の時にはルール3を適用すれば良いのですが、意外とこのルール通りに行動していない方が多いのではないでしょうか? 行動しない理由はいくつか考えられますが、代表的な理由として「うまくいっていないのは、やり方の問題ではなく自分のせいだ」という考えが挙げられます。自分の勉強不足、実力不足、徹底不足という考えですね。実は、筆者にもこの傾向があり、同じやり方に執着し失敗を続けてしまうことがあります。時には、無意識に同じやり方をして失敗したという経験もあります。
 勉強不足や徹底不足の可能性がゼロとは言いませんが、今までのやり方でうまくいかないのならば、違う方法でトライするのは価値があることではないでしょうか。また、この「違う方法」についてですが、より適切な方法はないだろうかと考えだすとなかなか行動を起こせなくなります。そこで、可能性がある方法であれば、積極的にトライすることをお勧めします。

 ルール1やルール2についても、この通りに行動せずにうまくいかなくなるということも結構あります。うまくいっているのにも関わらず、不安になったり他人のアドバイスに影響されたりして行動を変えてしまうというのが、ルール1に背くよくある例です。また、「偶然うまくいっただけ」「私のやり方は本来のやり方ではない」と一度うまくいったやり方を変えてしまうのが、ルール2に背いた例です。

 この3つのルールは、さまざまな場面で活用できます。ぜひ、頭の片隅にでも置いておいていただけたらと思います。 

まとめ 

  • 仕事上の目標設定では、自分の役割を理解し自分ごとと捉えて設定する
  • 非常に高い目標を要求された場合は、その理由について確認したうえで受け止める
  • 目標達成が難しい場合などは、一人で抱え込まずに上司や同僚に助けやアドバイスを求める
  • プライベートでは、本当に自分がやりたいことを目標にする(「~すべき」で選ばない)
  • 目標に目を向けることができない状況なら、無理に目標を設定する必要はない
  • 解決志向の「3つのルール」を活用してみる
     

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井上伸郎

井上伸郎

カウンセリングルーム「こころの案内人」の代表。セクシュアリティに関わらず様々な方々の「悩みの解決」や「目標の達成」を、解決志向型カウンセリングによってお手伝いしています。

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