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男が弱音を吐いたっていいじゃないか ~アラフォーサラリーマンに捧ぐ~

 「弱音を吐かずに最後まで頑張り抜くからこそ価値がある」正論です。このような考えの方は、自分のメンタルをコントロールできる方法を持っているか、非常に強い人、いや強がっている人だと私は思っています。
 今回の記事のタイトルで「男が」と限定したのは、男性は弱音を吐いたり愚痴をこぼしたりするのがあまり上手くないから。あなたも「弱音を吐くなんて恥ずかしい」と思ってはいませんか?実は、弱音を吐かずに我慢することの方が危険なんです。あなたも、弱音を吐くことをうまく”利用”していきませんか?
 

【目次】

◆弱音を吐くことの意味
1.「弱音を吐くこと=諦めること」ではない
2.問題解決とは別の話
3.弱音を吐くことは感情を”言語化”すること 

◆弱音を吐くことの効果
1.感情が解放され、楽になれる
2.助けを得ることができる

◆嫌がられずに弱音を吐く方法
1.弱音を吐くと嫌がられるのか?
2.相手を選ぶ/相手の状況に配慮する
3.気持ちを書き出してみる

弱音を吐くことの意味

1.「弱音を吐くこと=諦めること」ではない

 

「弱音を吐く」を辞書で調べると、次のように説明されています。
『物事をやり通そうという意志や気骨を感じさせない、いかにも弱々しいことを口に出して言うことをさす表現。「吐く」は言葉を口に出して言うことを意味する語。』

 この記事で申し上げている「弱音を吐く」というのは、少し意味合いが違います。たとえ発せられる言葉は「意志や気骨を感じさせないもの」であっても、こころの中は意志や気骨で溢れている状態のことを指しているのです。何とかやり遂げたいという意志はある。しかしうまくいかずに苦しい。苦しい気持ちを抑えて頑張る。けれどもつらい。その苦しさやつらさを「表現すること」こそが「弱音を吐くこと」と私は考えています。

 ですから、物事を始める前から「できるわけがない」と否定したり、「もう無理だからやめる!」と本当にあきらめて投げ出したりすることでは決してないのです。これらは「弱音を吐く」ではなく「責任回避・責任放棄」と言えるでしょう。
 

2.問題解決とは別の話

 
 まじめで頑張りすぎる人ほど弱音を吐くことを嫌がります。それは「愚痴を言っても問題は解決しない」という考えによるものです。確かに愚痴を言っても弱音を吐いても、問題は解決しないでしょう。だからと言って自分の気持ちを抑え込んでも、苦しさやつらさは消えてなくなりはしません。一時的に抑え込むことができたとしても、さらに強い負の感情となって頭をもたげ、それをまた抑え込むのにエネルギーを費やすことになるのです。この悪循環が進むと「弱音を吐きたくなるなんて、自分はなんてダメな人間なんだ・・・」と自分を責めることになってしまうのです。

 この記事で申し上げている「弱音を吐く」目的は、問題を直接解決することではありません。問題を解決することに疲れきっているあなたが、息抜きの機会を持つことでエネルギーをチャージすることが目的なのです。それは、あなたの心身の健康を維持するだけでなく、問題解決に立ち向かうためのエネルギーとパワーになり、結果的に解決を得ることにもなるのです。
 

3.弱音を吐くことは感情を”言語化”すること

 

 さきほど、苦しさやつらさといった感情を表現することが弱音を吐くことなのだと申し上げました。この「表現すること」とは「言語化する」という意味です。言葉として発するだけでなく、文章として書き出すこともこれに当たります。
 言語化する目的は、自分の気持ちを抑え込む悪循環を断ち切ること。誰かを傷つけることでもなければ、仕事を投げ出すことでもありません。ネガティブな感情を吐き出し、スッキリして新たな活力を得ることが目的なのです。
 

弱音を吐くことの効果

1.感情が解放され、楽になれる

 私たちが「弱音を吐くこと」を良しとしなかったり恥ずかしいことと考えたりするのは、そのような教育を受けてきたからです。普段の生活、部活動、受験、そして社会に出てからもその教育は続きます。確かに弱音を吐かずに取り組む姿勢は大切で、そのことを伝えることは間違いではありません。

 一方で、常にどのような時でもそのことを押し付けてしまうと、「弱音を吐く人=ダメな人間」という価値観に縛られることになり、苦しさやつらさといった自分の感情に素直に向き合えなくなってしまうのです。素直に向き合えなくなるということは、苦しい、つらいといった感情に蓋をすること。蓋をし続けたらどういうことになるかは想像できますよね。時には蓋をあけて感情を解放してあげないと爆発してしまい、自分をコントロールできなくなる可能性があるのです。

 また、苦しさやつらさに向き合わないようにして我慢を続けると、そういった感情を感じにくくなっていきます。熱さを感じるのは火傷を避けるためであるように、苦しさを感じるのは「休め」という身体のサインでもあるのですが、そのサインに気づきにくくなるのです。

 自分の感情に向き合い、それを受けとめ、時には解放するようバランス良く生きることで、あなたは疲弊せずに楽に生きることができるのです。

 一方で、あなた自身がご自分のお子さんや部下に対して弱音は吐かないように指導をしてはいないでしょうか。弱音を吐いてばかりいるのは良くありませんが、上手に利用し付き合っていく必要があることをぜひ伝えてあげてください。
 

2.助けを得ることができる

 誰かに弱音を吐く時には、自分の感情だけでなく置かれている苦しい状況を話すことが一般的でしょう。また、後で触れますが、弱音とは誰かれ構わず吐くものではなく信頼のおける人に吐くのもこれまた一般的でしょう。

 信頼関係にある人が困って苦しい状況にある。その状況や気持ちを自分にだけは素直に話してくれている。そう思えば何かしら助けてあげたいと思うものではないでしょうか。あなたには、そのつもりはなくても、助けの手を差し伸べてくれるかもしれないのです。職場での関係性で直接手は貸せなくても、アドバイスを与えてくれるかもしれません。弱音を吐くことの効果の一つに挙げることができます。

 また、最初から助けを求めても良いのです。先に述べたように、私たちは「弱音は吐くな」と教えられて育てられました。その教えは、さまざまなことに関連づけられてしまっています。例えば「人を頼るな」「人様に迷惑をかけるな」「自分のことは自分でするべき」「自立すべし」といったことです。どれも大人として生きるために必要な力ではありますが、これらがひと塊りになって私たちの価値観を形成しています。教育としては成功かもしれませんが、これだけだと少し偏り過ぎてはいないでしょうか。

 私たちは、これらのことと同時に「困っている人がいたら助けなさい」とも教えられたはず。しかし、困っていることを隠す人たちも多いのです。それは、私たちは「人を頼るな」と教えられているために上手くSOSを出せないからです。

 自分を守るためには、時にSOSを出すことも必要なのです。そして、それを受けとめてくれる人が、あなたの近くに必ず存在するはずです。
 

嫌がられずに弱音を吐く方法

1.弱音を吐くと嫌がられるのか?

 

 「弱音を吐こう」と主張してきましたが、注意しなければならないのは、弱音を吐くと嫌がられるという事実があることです。ただ、それは時と場合に配慮しない場合。逆の立場を考えれば理解できることでしょう。私たちは、マイナスやネガティブな発言に対して敏感に反応します。グループの中でそのような発言があると、その場の空気が重苦しくなった経験があなたにもあるのではないでしょうか。

 「普段頑張っている人が弱音を吐くなんて余程のことだろう」と捉えてもらえれば良いのですが、捉え方は人それぞれです。衝動的に弱音を吐いてしまわないよう注意していただきたいです。そのためにも、普段から自分の感情を抑えつけないことが大切であることをあらためてお伝えしておきます。

2.相手を選ぶ/相手の状況にも配慮する

 あなたには、弱音を吐ける相手がいるでしょうか?奥さん、苦労を共にしてきた同期、学生時代の友人など、顔が浮かんだでしょうか。おそらく気を許せて利害関係の無い人たちだろうと思います。そういう人達に、「ちょっと聞いてほしいことがあるんだけど」「ごめん、弱音吐いてもいいかな?」と打ち明けてみましょう。もちろん、相手の状況にも配慮が必要です。相手も大変そうであれば時期をずらす。あるいは、一方的に話すのではなくて聞き役にも回り共に弱音を吐く。そういった配慮を心がけてください。

 どうしても打ち明けることができる人がいないという方は、飲み屋の大将やママさんなど聞き役のプロに聞いてもらうのも良いかもしれません。もちろん、聞き役のプロであるカウンセラー(例えば私)に思う存分打ち明けるのもアリですよね。

 

3.気持ちを書き出してみる

 人に話すのはどうしても抵抗があるという場合は、日記や手帳などに書き出してみるのも有効です。これもまた「自分の感情を表現すること」であり「言語化すること」だからです。文字ではなく絵でも良いのです。
 とにかく感情を抑え込まないこと、溜めこまないことが大切。あなたがうまく弱音を”利用”して、活力あふれる日々を送ることを願っています。

 

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