「人生、先が見えてきた」そんな停滞感から抜け出すには

そろそろ人生の折り返し地点を迎える40代。職業人として脂がのっている時期ですが、一方で大きな壁にぶち当たることもある時期です。 
 今回は、昇進が頭打ちになったときの心理と、その乗り越え方について考えていきます。「昇進」をテーマにしていますが、「希望する仕事が任されない」「社内に居場所が無い」など、ご自身の状況に照らし合わせてお読みいただいても参考になるかと思います。

【目次】
1.昇進の見込みがないと気づいた時の”心理”

 1-1.意欲の低下を招く
 1-2.上昇志向が強い人ほどダメージは大きい
2.「先が見えてきた」をどう乗り越えるか

 2-1.感情に振り回されない
 2-2.承認欲求に止まらず、さらに高みを目指す
3.自分を認めて生きることが「自己実現」

4.まとめ

1.昇進の見込みがないと気づいた時の”心理”

1-1.意欲の低下を招く

「出世だけが人生ではないし、出世のために仕事をしているのではない」という声を聞くことがあります。筆者も会社員時代にそのように考えていました。しかし、昇進に全く関心が無かったと言えば、それは嘘になります。同僚が先に昇進すれば、やはり気になっていました。それは、昇進とは仕事ぶりや成果、能力が評価された証であり、大きなモチベーションになっていたからです。

 20代から30代は、昇進の機会に恵まれなかったとしても、「まだチャンスはいくらでもある!」と気持ちを切り替えることができます。ところが、40代に入っても自分が想定した役職に到達していなかったり、同僚に差をつけられてしまったりすると、なかなか気持ちの切り替えができなくなってきます。
「どんなに頑張っても先が見えている」という落胆やあきらめの気持ちと、「一生懸命会社に貢献してきたのに評価されない」という不満や苛立ちが、仕事に対する意欲を低下させていくことになるのです。
 

1-2.上昇志向が強い人ほどダメージは大きい

 上昇志向が強い人は、専門分野で成功し評価を受けることよりも、重要なポストに就くことによって、自分の発言力や裁量権を得ることを目標としています。したがって、上昇志向の強い人にとって昇進の見込みが断たれるということは、職業人生における目標を達成できないことに繫がるため、喪失感は大きいものになります。

 すでに何かしらの役職に就きリーダーとしての役割が与えられている場合、その職責を十分に果たす気力が失われ、チームの業績が低下する恐れもあります。また、怒りの感情が抑え切れずに会社批判を始めてしまう人も出てきます。この批判は、自分を正当化するための行動といえます。

2.「先が見えてきた」をどう乗り越えるか

 まだまだこれからだと気持ちを切り替えることも難しく、一方で、あきらめてしまうには若すぎる40代。この先20年以上働き続けるためには、この壁をどのように乗り越えていけばよいのでしょうか。

2-1.感情に振り回されない

 昇進の見込みがないなど「自分が思うようにはいかないのだ」と気づいたとき、マイナスの感情に支配され振り回されてしまう可能性があります。そうなると先に進むことができません。マイナスの感情はマイナスの行動を生み、それがまたさらに大きなマイナスの感情を生むという「悪循環」に陥るからです。悪循環に陥ると、心身ともに疲弊し体調を崩す可能性もあるので注意が必要です。

 あなたの中には今、マイナスの感情が湧き上がっていますか? そうならば、その感情に目を向けてみて下さい。その時の感情はどのようなものでしょうか?「怒り、悲しみ、悔しさ、苦しみ、焦り、恥ずかしさ・・・」いろいろあるでしょう。大切なことは、振り回されないように”自分の感情に気づく”ことです。 「今、悔しい気持ちが胸に満ちている」と気づくことができれば、感情に流されずにすむからです。
 この時に無理に感情を抑え込もうとはしないでください。今この時の自分に目を向けることができれば、自然とマイナスの感情は静まっていきます。完全に消し去ることはできなくとも、感情に流されマイナスの行動を起こすことを防ぐことはできるはずです。

2-2.承認欲求にとどまらず、さらに高みを目指す

 マズローの欲求階層理論をご存知でしょうか。人間は何らかの欲求を持っており、それを満足させるために行動を起こすという考えです。マズローはその欲求を大きく5つに分けました。その4段階目の欲求が「承認欲求」です。
「他者や社会から認められたい」「存在価値のある人間と認められたい」「地位や名声を得たい」という欲求です。
 この欲求が満たされないと無力感や閉塞感に陥ります。昇進の見込みがないなど、自分の思いが達成できないことによってやる気を失うのは、まさに承認欲求を満たされていない状態といえます。

 しかし、この考え方だと昇進しない限り承認欲求は満たされないことになってしまいます。確かに「他者から」の承認は得られないかもしれません。では、「自分で自分を承認し認めること」はどうでしょうか。これは、他者の影響は受けないので可能なことです。
 つまり、他者からの承認についてはすべてをコントロールできませんが、自分で自分を認め評価することはコントロールできるのです。

 他者からの承認を得たいという承認欲求に留まり続けると、いつまでも権力や地位を求め続け、苦しみから抜け出すことができません。たとえ昇進の見込みはないとしても、「自分で自分の価値を見出し認めてあげること」で”高次の承認欲求”を満たすことができ、5番目の欲求である「自己実現の欲求」を目指すことができるのです。

3.自分を認めて生きることが「自己実現」

 自分を認めるということは、今後の職業人生を生き生きと歩んでいくということです。そのためには、自分の”強み”や”持ち味”を見つけることが必要です。そして、それらを生かしながら”自分らしく生きる方法”を考えるのです。
 自分らしく生きる場所は会社だけとは限りません。会社の外にも目を向けて考えてみて下さい。この「自分を認めて生きる」ということが、マズローが言うところの「自己実現」でもあるのです。

まとめ

 「社内において先が見えた」という停滞感から抜け出すには、①自分の感情に振り回されないように、自分の感情の動きに気づいて目を向ける、そして、②自分を認め自分らしい生き方を見つけることです。 ②については、停滞感に陥っていなくとも人生の折り返し点にいる40代には必要なことといえるでしょう。なぜなら、40代は価値観の転換が求められているからです。
 同僚と酒を飲んで憂さ晴らしするのもストレス解消には良いのですが、そのひと時が過ぎればまた停滞感が襲ってきます。 そんな時は、手前味噌になり恐縮ですが、ぜひ「こころの案内人」のカウンセリング(特に、自己変容カウンセリング)を利用して新しい生き方を見つけて下さい。自分ひとりで考えるよりもさらに心強く、幅広い視野を持って考える事ができ、新しい生き方に確信を得ることができるはずです。


「こころの案内人」の主なご相談内容、カウンセリングの種類をご説明しています。
詳しくはコチラ

関連記事

  1. ここに戻れば安心!~上手なストレスの対処法~

  2. 男が弱音を吐いたっていいじゃないか ~アラフォーサラリーマン…

  3. わかってほしい!~表現することの効果~

  4. 部下とのコミュニケーションに悩むあなたへ~部下の話を聞くポイ…

  5. 「何かやる気が出ない・・・」そんな時の対処法

  6. 木の芽どきには気をつけよう~五月病対策~

月別